貯蓄税
今朝のテレ朝の番組で【貯蓄税】を提言していたんだが
目から鱗の劇薬だと思った。
日本には1500兆円の個人資産があり、その80%は老人層が占めていると内閣府が公表しているが
これを突き崩せる数少ない妙案ではないか?と感じたからだ。
要旨は、貯蓄資産のうち300兆円くらいは貯められただけの「死に金」となった、過剰な貯蓄である
(と、インタビューを受けた識者は試算している。実際はよく解らない)
ここをマーケットに回せば景気回復の起爆剤たりうる
ゆえに「銀行個人資産から(名寄せして)1000万円を超える部分の元本に対して、課税する」という提言なのだが
これによって2%の課税とした場合、先ほどの試算から6兆円が導き出され、消費税の5%上げ相当の税収増になる、との事。
メリットとして
・逆進性がない
・預貯金のみに対しての課税なので、他の金融資産に回る(だろう)
・課税されるくらいなら、消費に回る(だろう)
をあげていた。
そして税収としての試算は6兆としたが、それを嫌ってマーケットや消費に回れば企業の増益や消費拡大も考えれば
経済効果分がさらに上積みされるだろう、と言う。
この話のダイレクトな反応を見たくて、ちらっと2ちゃんの実況板を見ていたのだが
非難ごうごうで、
1.金持ちが海外に逃げる
2.それで銀行潰れんじゃね?預金減で銀行などが買い支えてる国債が崩壊するだろ
3.タンス預金が増えるだけ
4.それを狙う空き巣・強盗が急増するだろうな
5.バブル景気・サブプライムの再来だな
なんて言葉が延々と並んでた。
順序が前後するがまず3.は確実におこると思う。そして4.も。そしてその時、3.をした人は安全のコストとしてなにをするだろうか?と
警備会社との契約や金庫を買うという選択肢もあり、それはそれで経済の一環を担うので、いい事な気もするのだが
けっきょくは、そのコストは税金として納めて銀行に貯蓄した方がマシ、という結論になりそうな気がする。
そして1.だが、冒頭にあげた比率から逃げるとするなら、老人が主たる層という事になるが、語学に堪能な老人層がさてどれだけいるのか?と
実際はそれほど逃げ出さずに、前出の3.の流れに甘んじるのではないか?と。ゆえに2.も最小限ですむのではないか
そして、逃げたとしてその時に移し替えた資産は円売りであり、円安に繋がり輸出企業には朗報だろう
さらに、もし大量の老人層が国外に逃げるというならば、これからさらに大きな負担となる老人介護・高齢者医療の絶対数を減らすことにもなる。
5.については・・・知らん!まずは経済を回す事が先決だ
個人的には「金持ちが日本を養う」ことと「老人の輸出ができる」というのは長期的には日本を救う策な気がするのだが、どうだろう?
そして、老人が金持ちすぎる日本に憤慨していたねらーが、このことに逆方向に憤慨していた事がものすごく不思議な光景だった。