G2 にならない

東アジア共同体「実現、長期的視野で」 習・中国副主席
 【北京=品田卓】14日から日韓などを訪問する中国の習近平国家副主席は12日、日本経済新聞など日韓の一部報道機関のインタビューに応じ、鳩山由紀夫首相が表明した東アジア共同体構想について「アジア一体化プロセスの大きな流れに合致する」と述べ、支持する姿勢を示した。そのうえで「現実に立脚しながら長い目を持つことも必要」とし、長期的に検討する考えを表明した。

 習副主席が外国報道機関のインタビューに応じるのは2008年春の就任以来初めて。副主席は冒頭のあいさつで「訪問のために周到な手配をしていただいたことに心からお礼を申し上げる」と述べ、間接的な表現ながら、天皇陛下との会見が実現したことに感謝の意を示した。

 訪日については「交流を密にし、協力を深め、両国の戦略的互恵関係を推進していきたい」と述べ、対日関係強化への意欲を表明した。米国と中国が世界をけん引する米中(G2)時代と呼ばれることには「G2として動くつもりはない」とし、世界の様々な問題は「各国の話し合いで解決すべきだ」と語った